こんにちは。TAiです。
前回に続いてF4RRのレビューを書いていきます。
実際にF4とF4RRに乗った経験から気づいた点を中心に書いていければと思います。
F4とF4RRでは見た目こそ大きく変わらないものの、各部が異なっています。
全部挙げるとキリがないので、今回は私が実際に乗って特に変化を感じた部分をピックアップしたいと思います。
オーナーの方や、MVアグスタに興味がある方の参考になればと。
前回の記事についてはこちらからどうそ↓
MVアグスタのライバル車種
ライバル車種というと余計な誤解を招いてしまいそうですが、この章では購入を迷っている方に向けての前知識として。
まずは代表的な各社の現状のフラッグシップモデルを軽く紹介します。
HONDAのフラッグシップモデル
- CBR1000RR、CBR1000RR-R
通称センダボ。トリプルアール。
ホンダの誇る1,000ccのSSです。
CBR1000RR-Rは昨今とても注目を集めているモデルですね。
YAMAHAのフラッグシップモデル
- YZF-R1、YZF-R1M
通称アールワン。ヤマハの誇る1,000ccのSSです。
シート位置が高い。レースで勝つために生まれたバイク。
SUZUKIのフラッグシップモデル
- GSX-R1000、GSX-R1000R
通称ジーエスエックス(ジスペケ) 。
個人的には赤と黒のモデルがかっこいいと思う。
Kawasakiのフラッグシップモデル
- ZX-10R、ZX-10RR、H2
通称テンアール、エイチツー。
H2の登場はバイク界の一世を風靡しました。
スーパーチャージャーがバイクについているなんて!?と胸を躍らせたのは記憶に新しい。
DUCATIのフラッグシップモデル
- Panigale V4、Panigale V4S、Panigale V4R、Panigale V4SP
通称パニガーレ。ドゥカティの誇るパニガーレシリーズ。
イタリアンバイク。リアタイヤめっちゃデカく見える。
BMWのフラッグシップモデル
- S1000RR、M1000RR
通称エスセンダブルアール。公道最速の謳い文句をどこかで見た気がする。
BMWのバイクっていいよね。
車もバイクもよく走る。
MV AGUSTAのフラッグシップモデル
- F3、F3RC
通称エフスリー。3気筒なのでスリム。
675ccと1,000ccのモデルがある。
かつてはレースで輝かしい記録を立てたが、長い間レースの世界から離れていたメーカー。
そして最近レースに復帰して再注目を浴びたメーカー。
MVアグスタのバイクには走る宝石、MotorcycleArtなどかっこいいキャッチコピーがついていて、高級路線を地でいってる感じ。
・・・。
・・・気付きましたか?
MVアグスタのフラッグシップモデルがF4ではないことに。
なんで?って、残念ながらF4は販売終了してしまったからです。
現在のMVアグスタには1,000ccクラスのSSがありません。
公式サイトを見てもF4はラインナップされていません。
なんとも悲しい話です。
HONDAでいうとCBR1000RRがなくなってCBR600RRで頑張ってる状態?
新型F4はよ!と思い続けて数年。
ブルターレやスーパーヴェローチェなど、新車種リリースの勢いは増しているもののF4の情報は無し。
会社の体制だけでなく規制の影響なども大いに関係しているのでしょうが、おそらく次のF4は見た目的に大きな変化を遂げそうな気がしなくもない。
今のF4のデザイン好きなんだけどな。。。
話を戻して、仮に上の表にF4を配置したとすれば、各社のフラグシップのSSは1,000ccクラスで出揃うことになります。
※Panigale V4シリーズは1,000cc over。
同じ車格で購入対象を迷っているのであれば、概ね上の表にある他社製バイクが候補に上がってくるのではないでしょうか。
大体200kgで200馬力以上。
どのバイクも凄まじいスペックです。
と、他社のバイクの話はこの辺にして、いよいよ本題です。
次の章からはTAiの愛車F4(F4RR)について紹介していきます。
MVアグスタF4とF4RRではエンジン音が違う
F4RRに乗って最初に気づいたのはエンジンの音が違うこと。
納車後、公道に出て10秒くらいで気づきました。
新車なのでエンジンのアタリがついていなかったり、以前の愛車の劣化具合なども影響しているかと思いますが違和感をすぐに感じました。
ん?なんだコレ?って感じ。
納車日はバイクショップまでF4を運転し、帰りはF4RRに乗って帰ったのでわりと信憑性のある感覚だと個人的に思います。
例えるならF4の音がガサツなのに対し、F4RRはマイルドな感じ?いや違う。
感覚的にはドアを叩いているか、ノックしているかの変化を感じる程度。
(つまり乗り手に与えてくる影響はほぼない。)
実際、F4RRのエンジンはチタンコンロッドが使われているのでその変化を感じたのかもしれません。
もっといえば、エンジンだけでなくオイルや他の要素でも乗り手に与える感覚は微妙に違ってくると思いますが、とにかく明らかに違う感覚を感じました。
結論:謎
MVアグスタF4とF4RRではステップが違う
F4とF4RRでは純正ステップが異なります。
F4は固定式、F4RRは高さ調節が可能な構造です。
見た目の詳細については公式サイトを参照してください。
使用感としては、F4の純正ステップは足が滑りやすい印象です。
踏ん張ろうとするとツルッと滑る感じ。
冒頭に記載したように、F4とF4RRは見た目こそ大きく変わらないものの、各パーツがグレードアップされています。
F4RRの細かい変更点はなるべく省いて体感的に変化のあった部分を書いていくつもりですが、F4のステップは正直滑りやすく感じていたのでこれについては乗り換えて感じた嬉しい誤算でした。
ステップ自体の見た目に大きな変化はありませんが、F4RRは滑りやすく感じることはなかったので、使いやすさも若干改良されているのかもしれませんね。
もしF4にこれから乗ろうと考えている方がいらっしゃるのであれば、基本的には中古車体を購入することになるかと思いますが、バイクショップなどで跨った際にはステップの踏ん張りやすさについて気にしてみても良いかもしれませんね。
MVアグスタF4とF4RRの乗り心地
乗車や押し引きをした際に感じたことについて書いていきます。
私の少ない語彙力で正確に伝えられるかは疑問ですが、精一杯書いていきます。
アグスタF4のホイールについて
まずはホイールについての比較。
結論としては乗り心地に大きな変化はありません。
というのも、乗車中においては意識しないと違いを感じるのは難しいパーツかもしれません。
言われてみれば確かに軽い。かも?
って感じ。
ショップの方曰く、F4RRのホイールはSSなだけあって純正状態でも軽い部類だそうです。
持ち上げる機会もそうそうありませんので、なかなか比較ができない部分ですね。
ただホイールに関してはものすごく恩恵を受けている場面があって、それは洗車の時。
F4RR(F4Rも同じ)のホイールは、洗車がものすごくやりやすい。
マジ最高
F4の純正ホイールももちろんかっこいいですが、沢山の溝があるデザインなので洗車する際にはかなり苦労していました。
正直、とても洗いにくい。
一方で、F4RRのホイールはシンプルな形をしているのでとても洗いやすい。
バイクに乗りたての頃こそ乗りもしないのに洗車ばかりして何かとバイクを触るきっかけを作るのが楽しくて仕方なかったですが、今となっては遠い昔の話。
もはや時短のことしか頭にありません。
そのような私にとってF4RRの純正ホイールはまさに最高のパーツでした。
(まあ後日カスタムするんですけどね。。。
排熱について
これはホイール以上に変化を感じにくいというか、体感的にも何も変わっていないと思われます。
以前のF4と比較してもやたら熱い排熱は変わりありませんし、ポジションのキツさも変わりありません。
真冬でも停車時間が多くなるとあっという間に水温計が限界値に近づいていきます。
F4の排熱は激アツです。
真夏にジーンズや薄手のズボンを履いて乗るとほぼ100%低温火傷します。
走り続けることができれば回避できるのですが、都市部ではそうもいかず。
おそらく、革パンなどの風を通さないズボンの方が良いと思われます。
メッシュ素材のズボンは温風が怖くてとてもじゃないけど履く勇気がありません。
もし経験者がいらっしゃいましたらコメントに記載していただけたら喜びます。
ちなみにF4のサスペンションは純正状態では固めにセッティングにされているようなので、街乗りが多い方は少し調整してみると乗りやすく感じるかもしれませんね。
F4の乗車姿勢はキツい?
結論:結構きつめ
跨った際に感じる特徴としては、F4シリーズはタンクが大きくハンドルが遠い。
タンクでかっ!!という感覚は初めて跨った際に多くの方が感じてきたのではないでしょうか。
具体的には、純正ステップの位置も若干高め。
そしてハンドルの低さ、遠さ、タンクのデカさも相まって前傾姿勢を強いられます。
シート高は830mmですが、設計の古さ故かシート高の数値以上に足付きが悪く感じるのもこのバイクの特徴です。
シートの前方は絞り込まれるような作りをしているのですが、それでもこうなってしまうのが不思議です。
ちなみにシート後方部の座面は広めです。
乗車姿勢や足つきは個人差があるので跨ってみないと伝わらない部分ではありますが、足を真下に降ろしづらいので足付きが悪く感じてしまうのだと思われます。
乗車姿勢に関しては、予め断っておくとSS(スーパースポーツ)と分類されるスポーツタイプのバイクは基本的に前傾姿勢がキツいものが殆どです。
例えば一般的なアメリカンバイクやスクーターの乗車姿勢はソファーに座っているような状態ですが、スポーツタイプは土下座スタイルで顔だけ上げてる状態。
変な姿勢でバイクに乗っているので、やはり疲労は溜まりやすいです。
しかしながらF4に関しては、他社製のSSと比較してもF4の姿勢はキツめといえそうです。
例えばカワサキの10Rに乗った際には同じSS同士であってもネイキッドとSSくらいの差を感じるほどでした。(TAi調べ
F4が乗りにくいのか、10Rが乗りやすい設計なのか。
まあどっちも正しいだろう。というのが私の感想。
これにはハンドルの遠さやステップの位置なども大いに影響していると思われます。
DUCATIのパニガーレやBMWのS1000RRなどの海外メーカーのバイクにも試乗したことはありますが最新設計なだけあって全体的にとても乗りやすく感じました。
というかCBRもGSXも全部乗りやすくて感動するレベル。
何ならF3も姿勢が楽でかなり乗りやすい。
普段F4に乗っている身としては、F4に乗ることで自分がどれだけ躾をされているのかを客観視することとなりました。
F4シリーズは乗車姿勢のキツいバイクと言わざるを得ません。
余談ですが、F4に比べて近年のバイクは乗車姿勢を後ろから見た時にニーグリップをしてもわりと股が開いた状態で落ち着くポジション設計が多かったように思います。
GSXRなんかその辺が顕著だったように思います。
跨った瞬間に脚のポジションがセットされる感じ。
バイク自体はコンパクトなのに。
後ろから見るとガニ股に見えがちなのは最近のSSのトレンドなのでしょうかね。
気のせいかわかりませんが国産ミドルSS(600ccくらい?)に対しても似た感想を抱いた記憶があります。
この辺はやはり技術の進歩によってライディングに対する考え方や求められるものが変わってきているのだろうなと感じる部分です。
F4はオススメのバイク?
F4がオススメかどうかを聞かれることがありますが、どうしてもF4に乗りたい!という思いが強くない限り勧めることはありません。
優秀なバイクが他社から沢山出ている中で、あえてF4を選んで独特な不便さと付き合うことには苦労が強いられる場面も多いからです。
金銭的にも時間的にもコストがかかりがちです。
それと向き合っていくためには、きっかけは何にしてもやはりこのバイクに対する特別な思いが強くないと不幸に感じてしまうのではないかと思うからです。
経験上、どれだけ不便でもこのバイクに乗りたいんだ!って人ほど誰かに聞く前に既に勢いで購入を済ませている傾向があります。
要は乗り続けたい気持ちと不便さを自分の中でどうバランスとっていくかって話です。
そして忘れてはいけないことは姿勢がきついこと。
快適さを求めるのであればF4はオススメできません。
といいつつも私はF4で960kmツーリングをした経験があったりしますので、結局のところ慣れの問題なのかもしれませんが。(いや、熱意の問題?)
販売価格やリセールなどの金額面だけでなくパーツ供給やそれに要する時間の長さなど、国産車とは違った面でも少々扱いにくい事情がありますので、初めてのバイクがF4というのは基本的にはオススメできません。
ですが、視点を変えてみると乗り手にとって比較対象がないという意味では最初に乗る大型バイクとして逆にアリなのかもしれませんね。(暗黒微笑
MVアグスタF4のインプレッション
ようやくインプレっぽい内容に触れていきます。
ここまでよく読んでくださいました。
あともう少しで終わるので、最後まで頑張ってください。
実際に運転してみて感じやすい部分を2点ピックアップします。
MVアグスタF4の乗り心地
楽しい。
一応リッターSSなのでそれなりの加速や速度は出ますし、限界性能を競ったりしない限りは基本的に充分すぎる性能だと思われます。
乗車姿勢は辛いですが、走り出すと安定してきます。
カーブのときにはまるでレールの上を走っているかのような安定感は流石です。
初めてSSタイプに乗る方は結構感動するかもしれません。
全体的な性能は国産車に軍配が上がると思われますが、街乗りが殆んどの方にとって走る曲がる止まるといった基本的な部分では申し分なく充分な性能を備えているといっていいでしょう。
MVアグスタF4の排気音など
続いて排気音。
多くのライダーを虜にする排気音はF4のみならずMVアグスタの特徴といえるでしょう。
見た目も特徴的ですよね。
F4のアイデンティティーとも言える特徴的な4本だしマフラーは、私が購入を決意した要素の一つでもあります。
エンジン音はアイドリング時のメカノイズが大きめです。
初めて聞く方の中には壊れてるのかな?と感じてしまう方もいるかもしれません。(かも?だからね!)
ガシャガシャガシャガシャと大きな音が出ます。
アグスタ特有の音なので、街中で走っていても音を聞けば分かる人ならすぐに判別がつきます。
F4の開発にはフェラーリのエンジニアが携わったことでも有名で、ラジアルバルブなど特徴的な構造を有しています。
こうした特別感によって所有欲が満たされるのはもちろんですが、高回転域まで回したときに『グワァーー!!』って音が聞こえるのがめっちゃカッコいい。
F4ユーザーならわかってくれるはず!
ただ搭乗者が聞こえる音と周囲で聞こえる音には違いがあるので、もし機会があれば体験してみてほしいと思います。
ちなみに純正マフラーでも音は大きめ。
車検ギリギリな感じです。
音量は94dbだったかな?
各所でマフラーの音質が上品とか言われてますが、私にはよくわからん。
結局は個人の好みの問題だと思っているので。
ただF4特有の音をしているので、所有感という面では満足できる方も多いのではないかと。
エンジン音は『ンガア”ア”ア”ア”ア”ア”ア“』て感じ。(小並感)
アクセルを捻ると『ンガッ!ンガッ!』っていう感じ。(小並感その2)
アイドリング時のガシャガシャしている感じも、国産にはない特徴の一つと言えるでしょう。
限界性能そっちのけでデザイン重視かつ付加価値にステータスを全振りしているスタンスが個人的にツボです。
(なおパーツ価格と納期。。。)
これらをどう捉えるかは個人によって分かれるところですが、イタリア人はバイクを愉しむことをわかってる。と私は思う。
MVアグスタF4、F4RRってどんなバイク?
F4は乗っていて楽しいバイク。
ただし国産車と比較してパーツの納期や故障、価格面で悩まされる可能性が高い。
手間がかかりやすくなることを踏まえて向き合っていくことができれば維持は可能。
こんなところでしょうか。
故障や不具合報告が散見されますが、私の場合は大きな問題に悩まされることなく乗れています。
所持していく上で見つかった不具合に対するノウハウは自分の経験か周囲からの情報に頼る部分も少なからずあると思います。
私自身も経験豊富ではありませんが、これからF4に乗りたいと思っている方や今F4に乗っている方にとって少しでも役に立つ情報を発信していければと思いますので引き続きよろしくお願いします。
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